【保存版】大三元レンズが必要な人を解説【当てはまるかチェック】
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「大三元レンズが欲しい…。でも果たして本当に自分に必要なのか。」と3日以上悩んでいる方へ。
こんにちは。フォトグラファーのモトセ・マヒロ(@atelier_mahiro)です。
この記事では
- 大三元レンズはどんな人に必要か
- 大三元レンズと小三元レンズどちらがおすすめか
- 大三元レンズを買ったあとの未来
このような内容について解説します。
記事を読むことで大三元レンズが自分に必要かどうか判断できるようになります。大三元レンズの購入を3日以上悩んでいる人はぜひチェックしてください。
まずは結論です。
大三元レンズが必要な人は次のとおりです。
- 仕事で撮影をする人
- 写真のクオリティにこだわる人
- ハイエンドなカメラを使用している人
順を追って解説します。
一級品の描写が魅力の大三元レンズ
大三元レンズと小三元レンズについて簡単に説明します。
- 大三元レンズは開放F値がF2.8通しのレンズ = どのズーム域でもF2.8から使うことができる
- 小三元レンズは開放F値がF4通しのレンズ = どのズーム域でもF4から使うことができる
メーカーによって多少焦点距離の幅に違いがありますが、大三元レンズは次の3種類です。
- 14-24mm F2.8
- 24-70mm F2.8
- 70-200mm F2.8
大三元レンズの方が小三元レンズに比べて1段分明るく、ズーム全域でF2.8が使えることが大きな魅力です。F2.8はある程度ボケ味を活かした撮影をすることができるので、多種多様な表現ができます。
大三元レンズはメーカーが一番力を入れて開発している
大三元レンズはメーカーが誇るプロ仕様のレンズのため、描写・AF・堅牢性・レンズ手ぶれ補正が他のレンズよりも優れています。実際に使用することで、綺麗に撮れる写真の枚数はこれまで以上に増えるでしょう。開発に妥協がないレンズなので、機材に甘んじることができないレンズとも言えます。
【大三元レンズのメリット】
・レンズが良いので撮影に集中できる
・写りが良いので不足しているのは自分の実力だと考えられる
・メーカーの品質の良さを体感できる
・AFが速い
・頑丈
・いつもの撮影が3倍楽しくなる
・所有欲が満たされる
・中古に出しても半額くらい戻ってくる— モトセ・マヒロ (@atelier_mahiro) March 23, 2023
大三元レンズのメリット
大三元レンズのメリットについてです。大きな特徴としては次のとおり。
- AFが速くて正確
- 悪条件下での撮影に強い
- 絞り開放から描写が良い
- ファンクションボタンがある
AFが速くて正確
AFと言われるとカメラ本体を想像しがちですが、レンズについてもAFの速さは異なります。大三元レンズは一瞬を捉える撮影をする場合でも、速く正確にピントを合わせることが可能です。動物、飛行機・車、スナップ、スポーツ、ライブ撮影など、どの撮影ジャンルにおいても活躍します。
一般的に、AFはF値が小さくなるほど、ピントが合う範囲がシビアになるので迷いやすいです。大三元レンズはF2.8で撮影した場合でも、しっかりピントを合わせ続けることができるレンズになっています。レンズの部品も他のレンズより上質なものが使われているため、ピントが合う率が高いことも魅力です。
悪条件下での撮影に強い
輝度差が激しい逆光での撮影。雨の中での撮影。暗い中での撮影。通常のレンズでは難しい撮影環境でも、大三元レンズを使用することで一定の品質を保った写真を撮ることができます。また、防塵防滴が小三元レンズに比べて堅牢であるため、悪条件下でも安心して使用することができます。
絞り開放から描写が良い
一般的にレンズが最も解像するのは、開放F値から1〜2段程度絞ったF値と言われています。一方で大三元レンズはF2.8からピント面はシャープに解像するものが多く、絞り開放からキレの良い写りを見せてくれます。
ファンクションボタンがある
大三元レンズに限らずハイエンドなレンズの多くにファンクションボタンが付いています。これがファインダーを除いて撮影する際に便利です。AFの変更など自分の割り当てたい機能をファンクションボタンに割り当てることができるので、スマートな撮影が可能です。よりストレスフリーな撮影体験をすることができます。
大三元レンズのデメリット
いいところづくしの大三元レンズですが、デメリットもあります。主に2つです。
- 値段が高い
- 大きくて重い
値段が高い
メーカーごとに多少異なりますが、30万円前後くらいです。ちょっと身構えてしまう値段です。
レンズを購入する際はレンズ保護フィルターもセットで購入すると思います。大三元レンズはフィルター径も他のレンズに比べて大きくなるので総額で値段が張ります。
大きくて重い
あらゆる収差も抑えられて写りも一級品。レンズひとつで単焦点レンズ複数本の役割を果たす大三元レンズ。性能がいいだけにレンズ自体が重いです。ちょっとした際に撮影をするには少し扱いにくく感じるかもしれません。
一方で、この高くて重いレンズは一定数の方が使用しています。
ここからは大三元レンズを使う人がどのような撮影をしているのかについて解説します。
仕事をするなら大三元レンズは必要
今後、カメラで撮影の仕事をする方にとっては大三元レンズは必要です。スタジオで撮影をする、スポーツを撮影する、ブライダルのスナップをする、など時間の制約がある中で一定の水準の写真を撮影する方にとっては必携となるでしょう。失敗ができないからこそ、どんな撮影にも柔軟に対応できる万能レンズが活躍します。
特に次の2本のレンズはさまざまな現場で使われています。
- 24-70mm F2.8
- 70-200mm F2.8
プロでも大三元レンズを使用されない方もいらっしゃいますが、大三元レンズを経験した上で自分の撮影スタイルに最適なレンズを使っている場合が多いです。写真の品質は撮影機材が大きく影響するので、より確実に写るレンズがあると安心です。大三元レンズを始め、プロ仕様の機材を所持することで、クライアントにも信頼と安心感を与えることができます。
プロでなくても大三元レンズが必要な人
大三元レンズはプロとして撮影をする上では欠かせないものであることを解説しました。しかし、実際は趣味で撮影をされている方でも大三元レンズを所持している人は多いです。
その理由としてカメラのポテンシャルを最大限活用できることが挙げられます。
例えば、フルサイズの高画素カメラを使用している場合、カメラ本体の画素数が多くても、それに見合った解像力を持つレンズがなければ高画質を活かしきれません。
ハイエンドなカメラを使う方にとっては、レンズの解像力や描写が大切になります。大三元レンズのような高解像で品質の高いレンズを使うことで、最大限の恩恵を受けることができるでしょう。
大三元レンズより小三元レンズが劣るとは限らない
ここまで大三元レンズの魅力について解説をしてきました。しかし、小三元レンズが劣っているというわけではありません。撮影のシチュエーションによっては小三元レンズで十分なクオリティを引き出すことができます。以下の撮影スタイルをする方にとっては小三元レンズがおすすめです。
三脚で風景写真を撮る方
三脚を使用して風景写真を撮る場合、開放絞りで撮影することはあまりないです。自分も三脚を使用するときはF8〜F10前後で撮影しています。三脚を使用することでシャッタースピードを稼ぐことができますし、絞ることで全体がしっかり解像する写真になるからです。風景写真は解像感が高い方が臨場感や雰囲気が伝わるので、小三元レンズで十分です。レンズの大きさや重さも小三元レンズの方が軽いので、持ち運びしやすくなります。
ただし、星景撮影の場合は開放F値が暗いので除きます。星景撮影の場合はF2.8以下の明るいレンズが必要です。
星景写真を撮影する方はこちらの記事も参考にしてみてください。
高感度に強いカメラで撮影する方
F値が暗くなるにつれて、写真の明るさを保つためにISO感度が上がります。高感度に強いカメラを使用する場合はISO感度が上がっても、画質を保ったままの撮影が可能です。そのため、F4通しの小三元レンズと相性が良いです。
先を見越して大三元レンズが必要か考える
まとめです。普通の撮影において「大三元レンズがないから〇〇の撮影は無理」ということはありません。むしろ、機動力が高い小三元レンズの方が適している場合もあります。
一方で、画面の隅々まで解像する写真を撮りたい方、AFの速さが写真のクオリティに直結する方にとって、大三元レンズはこれ以上にない万能のレンズです。使用することで、そのメーカーの真の技術力を体感することができるでしょう。
レンズを購入する際は、数年後の自分が使っても十分満足できるものを選ぶことが大切です。レンズは1本がそれなりのお値段します。徐々にステップアップをするよりも、先々を見越した上で少し上のグレードを購入することがポイントです。
また、大三元レンズといっても広角・標準・望遠と3種類あるので、使用頻度が多い画角のレンズを選ぶことがコツです。
私がいきなり大三元レンズを購入した理由
すこし話が脱線しますが、自分の場合、いきなり大三元レンズを買いました。理由は次のとおりです。
- 小三元から乗り換えにくい
- 撮影経験を最優先したかった
- 大は小を兼ねる
- 撮影の可能性が広がる
- 機材の入れ替えもしやすい
- 機材はたまに値上がりする
今から振り返ると、この判断は良かったと思っています。
小三元から乗り換えにくい
例えば「24-70mm F4」の小三元レンズを購入したとします。そこから大三元レンズにステップアップしようとした際に、同じ焦点距離のレンズをもう一度買うことになるのです。
しかし、その乗り換えをするお金があるなら、別の単焦点レンズの購入もできたのでは?という思考がよぎります。
もしそうなった場合、大三元レンズを最初から購入する以上のお金がかかると判断したので、いきなり購入しました。
撮影経験を最優先したかった
これも大三元レンズを購入した理由のひとつです。レンズは購入してから長く使います。
- 大三元レンズを購入する→その後の写真はすべて大三元レンズで撮影できる
- 小三元レンズを購入する→その後の写真はすべて小三元レンズで撮影できる
この差は大きいです。今後の人生で何千枚と写真を撮影すると考えたときに、大三元レンズを使う経験をした自分の方がはるかに写真が上達すると考えました。
1度買うとその機材ベースで写真を撮り続けることになるから、良いレンズは買えるタイミングで買っておいた方がいいです。待ってると値上がりするので。
— モトセ・マヒロ (@atelier_mahiro) March 24, 2023
メーカーが最も開発に力を入れている大三元レンズ。せっかく写真が好きで続けるのであれば、欲しいと思ったタイミングで自分に与えてあげるべきだと思いました。時に好きなことに妥協しないことも重要です。
大は小を兼ねる
身も蓋もない話ですが、大は小を兼ねます。小三元レンズの描写性能の良さは大三元レンズでもカバーできます。しかし、その逆は難しいです。開放F値がF4である以上、F2.8の撮影はできません。
撮影の可能性が広がる
今では、購入当時には想像できなかった部分まで恩恵を受けています。大三元レンズを購入した頃は「写真は撮るけど動画はしないかな」と思っていましたが、最近では動画も撮り始めました。
フォーカスブリージングが抑えられている。収差が少ない。AFがなめらか。初めて撮影するジャンルも始めやすい。
自分の撮影の幅が広がったときも、そのままスムーズに対応できる魅力が大三元レンズに秘められています。
機材の入れ替えもしやすい
いかに大三元レンズが良くても、将来的に他メーカーに乗り換える可能性もあります。もし、そうなったとしても大三元レンズは中古買取価格が他のレンズに比べて高いです。市場価値の高い大三元レンズであれば、その資金をベースに他機材を購入することも可能。一級品だからこその強みです。
機材は値上がりする
コロナ禍になって物流が停滞していたことや、経済的な事情で物価は上がっています。ここ数年、カメラメーカー全体的に定期的な値上げがされている状況です。
下は2022年9月のツイート。ニコンのみならず、キヤノン、ソニーもこの年は大幅に価格改定しています。
Z DX16-50mm、Z40mmf2、Z28mmf2.8。この3つは安価でZレンズを体感できる最高の3本だと思っています。お値段以上に写りが良くて満足するレンズです。しかも軽量コンパクト。
だから値上げ前に買った方がいいと思います。— モトセ・マヒロ (@atelier_mahiro) September 22, 2022
カメラやレンズの場合、もともとの価格が高めなので値上げされるとユーザとしては厳しいです。「買える状況かつ、欲しいタイミングで手に入れないと一生買えないだろうな」と思いました。今になってこの判断は正しかったと思っています。
自分にとって必要な大三元レンズの選び方
大三元レンズでなくても普通に美しい写真は撮れます。しかし、それは今の現状で事足りているというだけで、自分が満たされているかどうかはまた別です。誰もが最先端の製品を体感できる現代だからこそ、いきなり大三元レンズを購入する価値はあると思います。
一方で、大三元レンズはとても高価。広角〜望遠までの3本すべてを購入するのは大変です。初めて購入する場合は、特に自分が納得のいく1本を選ぶことをおすすめします。
大三元レンズの選び方1:よく使う画角で選ぶ
やはり使用頻度が一番高い画角のレンズを選ぶことが重要です。標準ズームレンズは、撮影バリエーションの豊富さから根強い人気があります。これまで写真を撮ってきた方に馴染み深い画角だからこそ、大三元レンズの恩恵を最大限に活用できるので初めての1本におすすめです。
Canon至高の大三元レンズ:RF24-70F2.8 L IS USM
大三元レンズの選び方2:被写体で選ぶ
撮りたい被写体が決まっている場合は、その被写体を撮影しやすいレンズを選ぶのも手です。例えば星の撮影をする場合は、空全体を写せる超広角レンズが向いています。動物園で動物を撮影する場合は、より接近した画角で撮れる望遠レンズの方が向いているでしょう。思い入れの強い被写体に向いているレンズを選ぶことがポイントです。
ただし、注意点もあります。
超広角レンズや望遠レンズは撮影目的が明確な一方で、日常的に使いづらい場面が出てきてしまうことです。撮影用途が極端な画角を選ぶと、その分日常的に使う機会は少なくなります。被写体で選ぶ際は、普段使いもするかどうか視野に入れて選んでください。
Nikon至高の大三元レンズ:NIKKOR Z 24-70F2.8 S
大三元レンズの選び方3:モチベーションがあがるレンズを選ぶ
写真を楽しむにはモチベーションをあげることが大切です。ほしいレンズを手にすることで撮影に行きたいという良い循環が生まれます。
- 満足いく機材を使う → 撮影する → もっと綺麗な写真が撮りたくなる
このように撮影のモチベーションを自分で整えていくことが長く楽しむコツだと思います。
SONY至高の大三元レンズ:FE 24-70F2.8 GM
大三元レンズは必要かどうかではなく欲しいかどうか
基本的に撮影で大三元レンズがなくても困ることはありません。だからこそ、ほしいタイミングで購入しないと手に入れる機会を逃します。また、妥協してレンズを購入すると、ふとしたタイミングで「もし大三元レンズを持っていたら…」と想像するようになります。
超広角・標準・望遠すべての大三元レンズを揃える必要はありませんが、せめて自分の好きな画角においては1本導入して大三元レンズを知るというのも長い写真体験として有意義だと思います。必要かどうかではなく、欲しいかどうかで決めてみてください。
ということで今回は大三元レンズの魅力と購入して良かったことについて解説をしました。
大三元レンズに限らず、機材で悩む時間は極力少なくして撮影することが写真を楽しむ秘訣だと思います。
参考になれば幸いです。最後までご覧いただきありがとうございました。
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