MAHIRO ATELIER マヒロのアトリエ

【初心者向け】動画を撮る人の一眼カメラの選び方【撮影パターン別にご紹介】

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こんにちは、フォトグラファーのモトセ・マヒロです。
今回は

  • これから一眼カメラで動画を始めたいので、どんなスペックのカメラを買えばいいか知りたい。

こんな疑問にお答えします。
記事を読むことで用途別におすすめの動画機材が分かるようになります。
また、機材沼にハマらないように動画撮影に必要な機材のリストも記載したので、周辺機器についても分かるようになります。
自分はこれまでに業務で使えるレベルの機材〜エントリー機までのさまざまな動画機材を使ってきたので、どんな映像にどのくらいのスペックのカメラが必要かお伝えすることができます。

まずは結論からです。

  1. トーク系のYoutube動画を撮る人は30分以上録画できるバリアングル液晶カメラにする
  2. 旅のvlogを撮る人は小型で機動力のあるvlogカメラにする。
  3. シネマティック動画を撮る人は4K60P以上、4:2:2 10bitで撮影できるカメラにする。

あと、これは個人的な意見ですが、必ずしも4Kで動画撮影しなくてもいいと思っています。ご参考までに以下のツイートにまとめました。

4Kというと聞こえはいいんですが、撮影データ量は大きくなります。
ハードディスクの容量も圧迫してしまうので、結論の③以外はHDの撮影でも映像美としては問題ないかな、と。もちろん、お仕事の案件で指定がある場合はそれに従って撮影をしましょう。
それでは順に解説をしていきます。

一眼カメラでトーク動画を撮る場合の選び方


①トーク系のYoutube動画を撮る人は30分以上録画できるバリアングル液晶カメラにする
顔出しでYoutube動画撮影される方、対談動画を撮影したい方はここを抑えておきましょう。

まずポイント1つ目。30分以上撮影できるカメラを選ぶ。

カメラの動画はずっと録画できるものじゃないの?と思われた方、実は違うんです。普通の一眼デジカメで録画できる時間は29分59秒までになります。(一回録画が止まるだけなので、その後すぐに続けて動画を撮ることはできます。)これは海外に輸出する際に30分以上録画できるものはビデオカメラ扱いになり、関税が高くなるからだと言われています。

ここで「動画で一度に30分以上録画できるってそんなに必要なのか?」と思われる方もいらっしゃると思います。
主に次のようなケースで必要です。

  • 解説系の動画を撮る人
  • 誰かと対談する人

このような方にとっては「撮影時間があとどのくらいで終わるのか」「ちゃんと撮れているのか」を気にしながら録画したくないですよね。
別のことを考えながら話をしているとご自身のアウトプットにも影響してきます。また、このような「解説動画」や「トーク・対談動画」を撮影する場合は、
「とりあえずトーク内容を全て撮影→あとで編集ソフトで余分な箇所をカットして縮小する」といった形になると思うので、時間を気にせず撮影できることが重要になってきます。
動画は細部をこだわり始めると一気に作業量が多くなるので、なるべく工数を減らせるように適切な機材選びをするべきです。

続いて2つ目のポイント。バリアングル液晶カメラにすること。

バリアングル液晶モニターというのはカメラの液晶画面を横開きにして自由に角度調整できるもののことです。
モニターを自分に向けることで、撮影時間、カメラ設定、顔にピントがあっているか、音声入力の状態などを目視確認しながら撮影できます。これがとにかく便利。自分も動画を撮るときはこの液晶のカメラを使っています。
いつの間にか撮影が止まっていることに気づかなかった、録画ボタン押してたつもりが押せてなかった、といったトラブルを事前に回避できます。
ワンオペで撮影する人はこの型のカメラであるかも確認しておきましょう。

ということで2点のポイントを解説しました。
そこで、今回はこのポイントを押さえたおすすめのカメラについてもご紹介します。

【LUMIX GHシリーズ】

数々のYouTuberや配信者が使ってきたであろう代表的なカメラのシリーズです。とにかくボタン操作が分かりやすくて使いやすいので、初めてカメラを買う人にも良心的な設計になっています。
センサーサイズが小さいため、暗所の撮影には若干不利ですが、長時間撮影してもカメラがオーバーヒートを起こさない堅牢性を持っています。
また、このシリーズはレンズも安価なものが多いので、カメラ+交換レンズ1〜2本でも比較的に値段を抑えて購入することができます。以下で紹介するカメラはいずれもメモリーカードも2枚挿しできるのでとても使いやすいです。

【LUMIX GH6 (本格的に動画を始めたい人向け)】
これ一台で写真と動画両方満足できるスペックを備えているフラッグシップモデル。
GHシリーズの苦手とする暗所撮影も克服しているので、これから本格的に動画を始める人に最適なカメラです。

【LUMIX GH5mark2 (無線ライブ配信でも時間無制限で撮影が可能)】
一つ上で紹介したLUMIX GH6はオーバースペックすぎるという方にはこちらのモデルがおすすめ。
基本的に明るい場所で撮影をして、長時間確実に稼働できるカメラを求めている場合はこのカメラがベストですね。

【LUMIX GH5S (暗所撮影に強い動画特化モデル)】
とても簡潔に説明するとGH5の暗所撮影強い版です。GHシリーズはどうしても暗所撮影をするとノイズが目立ちやすくなる弱点がありますが、
こちらのモデルはその弱点を克服しています。写真と動画両方バランスよく、というよりは「動画特化」のモデルです。動画機としてオールマイティな撮影がしたい方に向いています。

【LUMIX GH5 (4Kで無制限録画可能にした伝説のカメラ)】
型落ちカメラでもいいのでなるべく安いモデルがいい、という方はGH5がおすすめです。
Youtuberのヒカキンさんをはじめ、数多くの方に支持されてきたモデルになります。なお、型落ちカメラの新品はいつ生産終了するか分からないので、購入を検討されている場合は早めに決断した方がいいです。

ここまでがLUMIXのおすすめカメラになります。

【SONY a7シリーズ(Sony a7sⅢ , Sony a7mark4)など】

上で紹介したGHシリーズよりカメラのセンサーが大きい分、高画質に撮影ができます。暗所での撮影にも強いです。
また、Sonyは瞳を認識をして瞬時にピントを合わせ続けることも強みです。SonyのAFが強いと言われる理由はここですね。
機種によってはオーバーヒートで熱停止が報告されている機種もあるので、長時間撮影をする人は購入機種についてのレビューも確認してみてください。ちなみにGHシリーズに比べるとお値段は高めです。

【SONY a7S3 (動画用カメラで最高峰クラス)】
暗所撮影も強い、長時間録画できる、瞳AFがとにかく正確の3拍子が揃った最高クラスのカメラです。
ポートレートの動画撮影やCinematic vlogの個人制作映像の多くがこのカメラで撮影されています。いずれは仕事レベルで動画を撮りたいという方は、このカメラは知っておいた方がいいと思います。スペックは申し分ないですが、デメリットは他機種と比べて高いです。

【SONY a7mark4 (写真と動画バランスの取れたモデル)】
動画性能だけでいうと上のa7s3には追いつかないですが、写真と動画の機能がバランスいいモデルです。カメラ1台で写真と動画両方完結するところが魅力的です。
このモデルでも十分本格的な動画制作ができるので、明るい場所メインで撮影する場合はこのカメラがおすすめです。

この①トーク系のYoutube動画を撮る用途で撮影をされる方は、周辺機器で

  • メモリーカード
  • 編集用PC
  • 動画編集ソフト
  • 卓上三脚(カメラを設置するため)
  • LEDライト(顔を明るく撮りたい人向け)

が必要になります。
比較的どれも揃えやすいものなので、カメラと同時に用意しておくといいでしょう。
ここまでがトーク系の動画を撮る人に向いているカメラの解説になります。

旅行で一眼カメラの動画を撮る場合の選び方


②旅のvlogを撮る人は小型で機動力のあるvlogカメラにする。
日常でそこまで使用頻度がないけれど、旅行に行くときはカメラで旅動画を撮りたい!という方はこちらの内容がおすすめです。
選ぶ際のポイントは軽量コンパクトなカメラと広角レンズを揃えること。個人的にフルサイズ換算で15mm〜20mmくらいのレンズが使いやすくおすすめです。

広角レンズを使うことで風景+人物をバランスよく撮ることができます。自撮りをする人にも最適なレンズですね。
vlogはとにかく撮りやすさ・使いやすさを基準に選ぶといいと思います。

ちなみに②の撮影スタイルの方の場合は他に

  • メモリーカード
  • 予備バッテリー(あると外出の時にも便利)
  • 動画編集ソフト
  • 卓上三脚

が必要です。他の撮影スタイルと比べて揃える周辺機材が少なく、始めやすいと思います。以上がvlogを撮る方向けのお話になります。

※ここまで読んで、vlog用途だけでなく旅行におすすめなカメラが知りたいと思った方は以下の記事も参考にしてください。
【2022年版】旅行におすすめ!ミラーレス一眼カメラの選び方
※旅行に持っていくレンズで悩んでいる方はこちらの記事をご覧ください。
【保存版】旅行に持っていくカメラレンズの選び方【荷物チェックリスト付き】

一眼カメラでシネマティック動画を撮る場合の選び方


③シネマティックvlog動画を撮りたい人は4K60P以上、4:2:2 10bitで撮影できるカメラにする。
こちらは映像上級者向けの内容です。いずれこのレベルの撮影まですることを見越してカメラ購入を検討している方はぜひ覚えておいてください。
見出しからいきなり専門用語がたくさんなので順に解説します。

シネマティックvlogというのは、簡潔にいうと「映画のような映像でできたvlog」のことを指します。
vlogの映像を通して、1つの世界観を表現するジャンルです。撮影にあたって映像美や技術が求められるため、相応の機材スペックが必要になってきます。
動画設定もLOG、もしくはRAWという形式で撮影し、色・音を含めて全て自分で編集することになります。
いずれこの撮影までやってみたい、興味があるという方は4K60P(可能であれば4K120P)、4:2:2 8bit(可能であれば4:2:2 10bit)のカメラを購入することをおすすめします。

理由は次の2つです。

まず1つ目は4K60P(もしくは4K120P)でスローモーションを綺麗に撮影することができるからです。※fpsの説明はここでは省略します。

  • 4K60P → 2.5倍のスローモーション動画
  • 4K120P → 5倍のスローモーション動画

にすることができます。
スローモーションを効果的に用いることで、印象的な表現が可能です。

2つ目は、映像の色編集をする際に「色情報」が豊富であればあるほど色編集がしやすいからです。シネマティックvlogを作られている多くの方が4:2:2 10bitのカメラを使っています。
イメージとしては「色情報が豊富」→「色のグラデーションが豊か」という感じです。カメラによっては外部モニターをつけないと撮影できないものもあるので、動画を内部収録できるのかもあわせて確認しましょう!

デメリットとしては周辺機材など含めるとお金が割とかかることです。基本的にカメラはハイスペックになるほど、編集環境にも投資をする必要があります。
最低限必要だと思われる機材は以下になります。

【ここまでは必須で揃えるもの】

  • NDフィルター
  • メモリーカード+専用カードリーダー(この撮影機材レベルだとCFexpressというメモリーカードが必要になってきます。対応しているカードを確認しましょう。)
  • SSD (撮影データが大きい場合は1TB推奨)
  • PC(メモリ16GB以上推奨)
  • 動画編集ソフト

【必要に応じて揃えたいもの】

  • ジンバルスタビライザー(推奨。撮影中の手振れ防止。)
  • 指向性マイク(動画撮影時の環境音も入れる場合。)
  • リグ(カメラにマイクやモニターを取り付けるための拡張機材。)
  • 外部モニター(カメラ外部収録する場合に必要。カメラの液晶より大きいので確認しやすい。)

①と②に比べて、周辺機材で必要なものが増えました。映像作品レベルで撮影をする場合は、その分カメラ以外にも必要なものがあることを知った上で購入してください。もし、先々を見据えてカメラを購入される方は、自分に必要な撮影機材がどのくらいのものなのか確認をしてから購入しましょう。

いかがでしたしょうか。
今回はこれから一眼デジカメで動画を始めたい方向けに、撮影用途別で必要な機材の解説をしました。
これから動画を始めてみたい方は、自分がどの動画撮影スタイルなのかを確認してからカメラを買ってみてください。
ここまで読んでくださりありがとうございました。

※ここまで読んで、vlog用途だけでなく旅行におすすめなカメラが知りたいと思った方は以下の記事も参考にしてください。
【2022年版】旅行におすすめ!ミラーレス一眼カメラの選び方
※旅行に持っていくレンズで悩んでいる方はこちらの記事をご覧ください。
【保存版】旅行に持っていくカメラレンズの選び方【荷物チェックリスト付き】
※目的がハッキリしていないけどカメラに興味がある…!という方は、カメラの選び方を解説したので以下の記事をご覧ください。
【初心者向け】一眼デジタルカメラの選び方(結論:妥協せず好きなモデルを買う)

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