【初心者向け】フルサイズとAPS-Cのカメラ買うならどっちが良いか解説
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「フルサイズとAPS-Cのカメラどっちを選べばいいか知りたい」このような悩みについてお答えします。
こんにちは。フォトグラファーのモトセ・マヒロ(@atelier_mahiro)です。
この記事では初心者の方向けに「フルサイズとAPS-Cのカメラどちらを買った方がいいか」ということについて解説します。
まずは結論です。
- 写真を極めたい人はフルサイズ
- 記録として綺麗な写真を撮りたい人はAPS-C
理由について深掘りします。
カメラやレンズはフルサイズを基準に開発されている
基本的にカメラメーカーはフルサイズ規格を中心にレンズやカメラを生産しています。なので、本格的な写真撮影をしたい方はフルサイズカメラを最初から使った方が、後々レンズ選びもしやすいです。
APS-Cカメラはフルサイズカメラに比べて小型な分、初めて一眼デジカメを使う方でも安心して操作できるように工夫されています。
サクッとフルサイズとAPS-Cのカメラのメリット・デメリットについてまとめました。
フルサイズカメラのメリット
フルサイズカメラのメリットは次のとおりです。
- フルサイズ用レンズの焦点距離がそのまま使える
- ボケ量が多い
- レンズの種類が豊富
- 暗所の撮影はAPS-Cよりも有利
フルサイズ用レンズの焦点距離がそのまま使える
フルサイズを使用する最大のメリットとも言えます。レンズの焦点距離=画角として使えるので、広角レンズで撮影したい方は最初からフルサイズカメラを選んだ方が良いです。
レンズの焦点距離=画角として使えるということは、レンズ開発の意図通りの描写が得られます。そのレンズが持つポテンシャルを最大限発揮することができるので、表現にこだわる方はフルサイズがおすすめです。撮影の自由度が高いので、さまざまな表現ができます。
ボケ量が多い
カメラはイメージセンサーが大きくなるほど、写真のボケ量が大きくなります。ですので、レンズ本来のボケ味を楽しみたい場合は、フルサイズカメラを使用した方が良いです。
APS-Cのカメラでもある程度のボケ量を得ることができますが、よりなだらかな味のある表現をするのであればフルサイズカメラの方が有利です。
レンズの種類が豊富
レンズの種類が豊富な点もフルサイズカメラの魅力です。同じ焦点距離のレンズでもフルサイズ用のレンズであれば、開放F値がf1.2・f1.4・f1.8と数多く種類があります。
大きくて重い代わりに描写に特化したレンズや、ある程度小型で撮り回ししやすいレンズなど、撮影スタイルによって選択肢が増えることがフルサイズ用レンズのメリットです。動画を撮影したい方にとっても、レンズの選択肢は多い方がさまざまな映像が撮れるのでおすすめです。
暗所の撮影はAPS-Cよりも有利
ダイナミックレンジが広いこともフルサイズカメラのメリットです。正直なところ、明るい好条件下の撮影では、フルサイズとAPS-Cの画質差はそこまでありません。一方で、夜暗い場所の撮影では、画質を保つのに優れているのはフルサイズカメラです。
イメージセンサーの面積が大きい分、レンズを通った光をたくさん取り込めるので、綺麗な写真を撮ることができます。
ちなみにフルサイズカメラのデメリットは次のとおりです。
- 値段が高い
- レンズもカメラも大きくて重い
高性能な機能を搭載している分、値段が上がります。また、イメージセンサーのサイズに合わせてレンズを作るので、全体的に大きくなりがちです。このような重くて大きいデメリットを差し置いても、美しさと撮影の楽しみを追求したい方はフルサイズカメラがおすすめです。
APSーCカメラのメリット
APS-Cカメラのメリットは次のとおりです。
- 軽量でコンパクト
- 望遠の撮影に有利
- フルサイズよりも価格が安い
- 連写に優れる傾向がある
軽量でコンパクト
フルサイズカメラに比べてイメージセンサーが小さい分、カメラ本体も軽量でコンパクトな設計がされています。APS-Cカメラはエントリーモデルに多く、小型で操作しやすいので人気があります。
ちょっとしたお出かけや散歩の時でもカバンに入る大きさなので、携帯性の点からも使いやすいです。
望遠の撮影に有利
APS-Cセンサーはレンズに表記されている焦点距離の1.5倍(キヤノンは1.6倍)で撮影することになります。そのため、レンズ本来の画角よりも長くして使うことが可能です。
一般的に望遠レンズは大きくて重いので、望遠になるほど手持ちの撮影が大変です。その点、APS-C用のレンズは小型のものが多いので、フルサイズに比べて手持ち撮影しやすいメリットがあります。
フルサイズよりも価格が安い
一般的にフルサイズカメラは本体のみで20万円以上するものが多いですが、APS-Cカメラであればキッドレンズ込みで10〜15万程度の価格帯で購入できるものが多いのでお得です。
カメラ本体だけでなく、APS-C用のレンズについてもフルサイズ用レンズと比べて価格が安い傾向があります。
連写に優れる傾向がある
APS-Cのカメラは、写真1枚あたりのデータ量がフルサイズカメラに比べて軽いです。そのため、連続で写真撮影をしたときも高速でメモリーカードに書き込みできる優秀なモデルもあります。
通常の撮影に加えて、野鳥など動体撮影をしたい方にもおすすめです。
ちなみにAPS-Cカメラのデメリットは次のとおりです。
- 超広角の撮影がしづらい
- APSーC用レンズの種類が少ない
- フルサイズに比べるとボケ量が少ない
本来のレンズ焦点距離に1.5倍した画角で撮影するので、超広角の撮影に向きません。また、フルサイズ用レンズに比べるとレンズ選択肢が少ないので、豊富な選択肢が欲しい方はフルサイズカメラがおすすめです。
イメージセンサーが小さい分、明るい単焦点レンズのボケ味を活かした撮影をしたい場合は、若干ボケ量が少なくなります。レンズのボケ味を最大限引き出したい場合はフルサイズカメラがおすすめです。
フルサイズかAPS-Cを選ぶ前にカメラロードマップを考えることが大切
人によって写真を撮る目的やカメラに求める機能は異なります。自分の用途に合わせてカメラを選ぶことが重要です。
カメラはレンズとボディ両方そろって初めて撮影できます。撮影したいジャンルが増えていくにつれてレンズも増えると思います。機材選びで失敗しないためにも、今後長く続ける方ほど自分のカメラシステムを作るイメージで機材選びをすることが大切です。
APS-C機はレンズキッドでシステムを完結させて、そのメーカーの特色や一眼カメラの使い心地が分かったらフルサイズに移行(場合によってはその段階で別メーカーにシフト)すると失敗しないステップアップができる。
— モトセ・マヒロ (@atelier_mahiro) April 9, 2023
あくまで一例ですが、先々を見越した上でのカメラ選びのプランを作成しました。ぜひ参考にしてみてください。
プラン1:まずはAPS-Cのレンズキッドでカメラを知る
APS-Cカメラ×APS-C用レンズという最も代表的な王道パターンです。各メーカーごとにエントリーモデルとしてAPS-Cカメラをレンズキッド込みで発売しています。一眼デジカメの世界がどんな感じか体感した上で、レンズを増やすか、自分のお気に入りの機材を買うか判断したい方はこのプランがおすすめです。
各メーカーのレンズキッドは初めての方でも撮りやすいように小型で写りが良いレンズをセットで販売しています。まずはAPS-Cカメラを使って感覚が分かってきてから、自分の欲しいフルサイズカメラに移行するプランです。
実際にカメラを始めてみて、本格的に写真を撮るかどうか見極めるために最適な選択肢だと思います。自分も初めはエントリーモデルで写真を本格的にするか見極めようと考えました。機能のみならず、そのメーカーの特徴や使い勝手、好みを知りたい方におすすめです。
ただし、上記でも記載したとおり、APS-Cカメラはレンズの焦点距離が1.5倍になるので、本来のレンズ焦点距離として使うことができない点はあらかじめ把握しておいてください。
プラン2:いきなりフルサイズカメラを手にする
フルサイズカメラ×フルサイズ用レンズの組み合わせを考えてる場合はこちら。自分が本格的に使っていきたいメーカーがすでに決まっている、もしくは明確に使ってみたいカメラのシリーズがある方におすすめのプランです。撮影用途が明確になっている方は最初からフルサイズカメラを選んだ方が、買い替えのコストを削減できます。
とにかく初めから本格的なカメラとレンズで写真撮影を始めたい方は、妥協せずにフルサイズカメラで撮影してください。中にはエントリーモデルのフルサイズカメラもあります。フルサイズカメラを体験してみたい方、レンズのポテンシャルを最大限に発揮して撮影したい方はこのプランがおすすめです。
プラン3:APS-Cのエントリーモデルとフルサイズ用レンズの組み合わせで撮影する
最後にAPS-Cカメラ×フルサイズ用レンズのパターンをご紹介。いずれフルサイズカメラを使いたいけど、まだ欲しいものが分からないからカメラボディだけエントリーモデルを使ってみるというプランでになります。使いたいメーカーが決まっているものの、欲しいカメラボディがまだ分からない方におすすめです。
キッドレンズではなく、フルサイズ用レンズを選ぶことで、フルサイズカメラに乗り換えた後もお気に入りのレンズをそのまま使うことができます。
フルサイズとAPS-Cカメラ選びの注意点
フルサイズとAPS-Cのカメラ、基本的にどちらを選んでも大丈夫です。ただし、以下の点には注意してください。
- 目的もなくAPS-Cレンズを増やしてしまう
- 複数のカメラメーカーを使ってしまう
このように目的があいまいなままカメラを選んでしまうと、あとあと後悔します。カメラやレンズの特性は使ってみて初めて分かる部分が多いので、どうしても全てを分かった状態で選ぶことは難しいです。
目的もなくAPS-Cレンズを増やしてしまう
いずれフルサイズカメラを使いたい方は、初めからフルサイズ用レンズを揃えることをおすすめします。APS-C用のレンズの場合、フルサイズカメラに装着しても使える画角はAPS-C画角のままです。
せっかくフルサイズカメラにしたのにレンズを一から揃えることになるので、レンズを選ぶ目的は明確にしましょう。
複数のカメラメーカーを使ってしまう
カメラに慣れてきたり、知識がついてくると他のカメラメーカーの魅力も想像できるようになります。そして、つい他のメーカーも手を出しがちです。なるべくメーカーは一つに絞りましょう。
所持しているカメラメーカー(レンズマウント)が増えると、レンズもかさばります。他メーカーのレンズは基本的に使うことができないので、自分がメインで使うメーカーを初めに決めることが大切です。
ここまでフルサイズとAPS-Cのカメラについて解説しました。
カメラはレンズによって撮れる写真が変わり自由度が高い分、初めて買う機種に悩むと思います。どのカメラを選んでも間違いはないので、好きなメーカーやカメラを使うことがベストです。結果的に写真が好きになって楽しく続けることができるので、気になるカメラを使いましょう。
ということで今回はここまでです。
ぜひ、お気に入りのカメラを手にして楽しい写真撮影をしてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
他にもカメラや写真について記事を書いているので、よかったら読んでみてください。
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